先日、秩父鉄道のSL(パレオエクスプレス)に乗った。
蒸気の匂い、鉄のきしむ音、そして胸の奥まで響く汽笛。
その音に包まれていたら、不思議と昔の記憶がよみがえってきた。
地元の最寄駅を降りてすぐの今は無くなってしまった食堂
私が子どものころ、そこで食べていたのはいつも皿うどんだった。
おじさんが笑いながら、「麺が硬かばって良かね。」
そう聞いてくれた声を、今でもはっきり覚えている。
パリパリの麺の上に、熱々の餡がとろりとかかって、
時間が経つにつれて、麺が少しずつ柔らかくなっていく。
焼きそばとは違う。ちゃんぽんとも違う。
あの皿うどんだけが持つ特別な味。
食堂の外は寿屋の袋を持った人たちが歩いていく。
それが、私の“いつもの風景”だった。
あの頃は、皿うどんを食べるだけで幸せだった今でもちゃんぽんや皿うどんが大好き・・・あの汽笛が――
忘れていた昭和の時間を、そっと呼び戻してくれたのかもしれない。皿うどんの湯気の向こうには、今も、あの頃の私がいるような気がする。
🚂きっかけ:秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」に乗車した旅より
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